NOUMUの表紙を飾ってくれた福嶋さんが主催するグループ展、「新章風景 #2」が6月9日から東京都美術館にて開催されます!
この展示はNOUMUに作品を載せてもらった北沢さんも参加していて、木野も少し文章を書かせてもらった展示でもあります。 携帯のカメラ機能が進歩し、Instagramなどが流行り、誰でも表現者になれる今日において「写真家」はどのような風景写真を撮るべきなのか?という問いから、若手の写真家を集め企画されたのが本展示です。 「写真は理解するのが難しい」とよく言われますが、本展示に出展する作家さんたちを見ていると「写真史」に対する理解よりは、現代に対する感性の鋭さが作品理解につながるように思います。それは既存の写真史的な文脈を踏襲しつつも、現代においてどのような表現が可能なのか?という根源的な問いに対して、それぞれの作家さんが表現をしているからです。 その意味で、「写真はなぁ…」と敬遠していた人たちには「写真」というメディアに捕らわれず、「現代における表現のあり方」という観点から足を運んで頂きたい展示です。
例えば福嶋さんの作品は地図アプリを読み込む時に生じる「遅延」を切り取っています。私たちは日常的にこのような画像を目にしていますが、改めて静止画として見る機会はあまりないのではないでしょうか。具体的な対象と抽象的な色面から構成された紙面は、まるで小説でいうマジックリアリスムのようにその対象をリアルに描写しています。
「いつも目にしているけど、改めて提示されると違って見える。」 これこそが風景写真の面白さだと思います。そして風景は変わり続けているし、その捉え方も写真家さんたちの数だけある。グループ展はえてして、お友だち展になりがちですが、本展示は異なったタイプの写真家さんたちがそれぞれの視点と解釈から風景を映し出すことで、まるで三角測量のように現代を浮き彫りにした展示だと思います。1ファンとして開催が待ち遠しいですね。
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